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京都議定書の批准に強力な追い風現る! 日デ、世界で最も過酷な排出ガス規制を尿素SCRシステムでクリア - マイトガイ「S」の自動車特選街

京都議定書の批准に強力な追い風現る! 日デ、世界で最も過酷な排出ガス規制を尿素SCRシステムでクリア

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●日産ディーゼル工業が、現時点において世界で最も厳しい平成17年(新長期)排出ガス規制対応技術として超高圧燃料噴射と尿素SCR触媒を組み合わせた尿素SCRシステム「FLENDS(フレンズ)」を実用化した

●具体的な詳細は、上の日産ディーゼル工業のWebサイトに出ているが、要点はNOxに加え、石原東京都知事がフリフリしていたPM。つまりあの煤に関するW規制で世界で最も環境に優しいクルマを開発したということ。
加えて、これまでは真面目一点張りで、業界のトレンドに対して常に「後追い状態」であったあの「日デ」が、独自技術のアドバルーンをイキナリ打ち上げたことには正直、失礼ながら心底驚いた。

●エンジン技術も名前もフルっており、FLENDSこと、Final LOW Emission New Diesel System。要は同社の「最終兵器」いや、もといディーゼルエンジンの「真打ち」というニュアンスなんだろうと思われる。
ただ発表当日は、あいにく一般受けし易いホンダ・レジェンドの新車発表とカブったこともあって技術系・ビジネス系メディア中心のお披露目となった模様。

●この7日、品川プリンスホテルで開催された技術発表会会場での日デは、相も変わらずの「発表ベタ」。ある意味有名メーカーなのだが、この素朴なタッチこそ同社の隠れた魅力だったりする。
しかしその中味は、先のロシアの批准発言でいよいよ現実味を帯びてきた京都議定書のクリアという面において、運輸業界の救世主になる可能性を秘めている。

●素人見に気になるのはシステム上必要となる尿素水の問題。しかしこれについても現段階で全国1000拠点程度の給油(水)ポイントを確保するなどなかなか抜かりない。SSが少ない北海道でもすでに実用レベルのインフラを敷いているそうな。
実際の車両は来る11月の幕張・東京モーターショーでお披露目となる模様で、年内には相当数の尿素SCRシステム搭載トラックが街道を走り始める。

●以前も記したが尿素SCRシステム技術は、海外メーカーも究極のディーゼルエンジン・デバイス技術として注目しており、欧州ハノーバーのモーターショーでも、次世代の尿素SCR技術実現に向け、大手トラックメーカーたちがマジで凌ぎを削っている。

●ちなみに技術の核心は、尿素SCRシステム上のハードウエアというより、尿素水をいかなる状態において、どいういう風に使うかというソフトウエア系技術がむしろポイントだそう。既にパテント申請済みということで、内部構造や仕組みについて同発表会では「まだ内緒...」というコメントを頂いてしまった。

●今日、日本でのディーゼルエンジンはまさしく極悪人の様な扱い。けれども欧州を中心に彼の地では結構持てはやされている。
ならばここで技術レベル上、日本が首位に立ったことでもあるし、あと幾ばくもないかも知れない化石燃料ユニットではあるけれど、日の本の技術者たちの英知を掻き集め、技術を粋を極めた究極のユニットを是非見てみたいと思う。

●最後に別話題の宣伝をひとつ。今月、辰巳さんからムック形式のVOLVO本が発行された。実は中味を一部執筆している本人なんだけど、筆者にはまだ媒体が届かない。オーイどうなってるの。まぁとにかく、メルセデス、BMWに次いで3番目に売れている個体であるから、ご興味のある向きは是非とも書店でドーゾ。

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このページは、kenjiが2004年10月 8日 01:02に書いたブログ記事です。

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