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マイトガイ「S」の自動車特選街: 第5面●自動車文化・ヒトアーカイブ

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米国の自動車殿堂と同じく、日本に自動車産業の礎を築いた人を讃えたい。そんな想いから生まれたのが特定非営利活動法人「日本自動車殿堂」。そこが今年の殿堂入りとして新たな6人を選出した

●そしてそのなかには、先だって本家?の「米国自動車殿堂」で賞賛を浴びた日産のゴーン社長が含まれることとなった。その理由は「新しい企業経営の道を開いた」ことが評価の対象という。

●その他には「スバル 360」を開発した富士重工の百瀬腐晋六元取締役や、初代「カローラ」の開発主査であるトヨタの長谷川龍雄元専務。「CVCCエンジン」の開発に携わったホンダの久米是志元社長など。

●自動車レースのなかで最も環境に優しいイベントに、EVカーレースやソーラーカーレースがあるのはご承知の通り。しかしさらにその上を行く究極のエコカーレースがこの世に存在している。それが今回ご紹介する「Soap Box Derby(ソープボックスダービー・主宰・NPO法人日本ソープボックスダービー)」である。このソープボックスダービーとは、エンジンを搭載していない車両で坂道を駆け降りる競技だ。国内には他に「NPO法人全日本ダウンヒルダービー協会」というのもある。

●比較的単純明快なレースの内容からすでにお察しの通り、そもそもの発祥の源流は米国。石鹸工場から石鹸を出荷するために造られ木箱に、車輪を組み付けて競争用車両を造ったためSOAPBOX CARという名前が付いている。とは言ってもそれは昔の話。今はF1マシーン状のモダーンなキットカーが用意されていて、ドライバーの技量と車両の抵抗値をいかに少なくするかが勝負の分かれ目になる。

●またこのソープボックスダービー参戦にはいくつかの愉しげな鉄の掟もある。そのひとつは、かならず親子で参加しなければならないこと。これはソープボックスカーに乗ることのできるドライバーが9歳から16歳までの少年少女に限られているからである。

●また競技車両は親子の共同作業で自作するのも掟。つまりこのレースはレーシングマシーンの組立という準備の段階から、最終的に順位を争う競争に至るまで、絶対に家族ぐるみで愉しまなければならないのである(全日本ダウンヒルダービー協会では、少年少女だけなく成人も主力となって出走している模様)。

●実際のレースは直線状の坂の上にマシーンを並べ一気に滑り降りる。エンジンがないといかにも迫力がないように思えるが、実際には時速30マイル(時速50キロ以上)超をマークすることも決して珍しくない。 出走カテゴリーは複数に分けられていて、分類は対象年齢だけでなく車の総重量もバラストで統一されるため、すべがイコールコンディションとなる。

●そんなソープボックスダービーの発祥をさかのぼると、1933年にも達するというからその歴史は意外に旧い。最初のレースはオハイオ州デイトン市で行われたという記録が残っている。翌年からは本格的なレースとなって以降、米国の自動車メーカーやタイヤメーカーがサポートする本格的なものに発展。当地では年間数百回ものシリーズ戦が繰り広げられているほど人気がある。

●日本で公式競技となったのは「オールアメリカン・ソープボックスダービー」に組み込まれた2001年から。今や日本チャンピオンが国際大会に遠征するところまで来た。去る2002年の世界大会では、当時12歳の伊藤浩士選手がスーパーストック部門で6位入賞。米国で話題を提供した。ちなみに日本ソープボックスダービーでは選手権シリーズ拡大のため開催地に適した坂道を探している。

●理想の坂道は200メートル以上の直線2車線。アスファルト舗装路で、スタート地点が100m距離で1.5メートルの高低差が必要。コース終端には傾斜が少なくなってゴール地点は水平。さらにその後少し上り坂になるのがベスト。またゴール付近に、レース後の車検と重量測定用のテントが設置できるというのが最適なんだそう。このソープボックスダービーに興味があるというハッピー親子。さらに理想の坂道が付近にあってレース開催を希望する向きは、NPO法人 日本ソープボックスダービーに是非ともご連絡されたい。

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